めがっさなげやり

今日大学の授業で、西洋と東洋の価値観の違いみたいな事を言ってる中で、教授が
『日本の昔話は結末を示さないで終わるのが多い、鶴の恩返しの話なんかそうだ、鶴が出て行ってそれで終わってる。
その後どうしたと言う話が語られていない。これが西洋の話ならあの後おじいさんが覗いた事を後悔する日々を送っていたら鶴が戻ってきて幸せに暮らすみたいな話になるハズだ。浦島太郎なんかもそうだ、浦島太郎が箱を開けて翁になって終わってる。その後どうすんだ。西洋だとシンデレラなど最後結婚して幸せになりましたときちんとオチがついている。』
みたいな事を言っていた。


つまり今の鶴の恩返しの話は


正体を見られた鶴はおじいさんの元から去って行ってしまいました。おしまい。ご愛読ありがとうございました。杉田先生の次回作にご期待ください!

と今で言う打ち切りみたくなってるじゃないかって事ですね。
じゃあこの話を踏まえた上で、鶴の恩返しをきちんと完結させるとするならば、こんな感じでしょうか。

鶴が出て行ってしまってからと言うものおじいさんはすっかり元気を無くし仕事もロクにせず、何故あの時約束を破り覗いてしまったのかと言う自責の念に囚われる日々を送っていました。
「ああ鶴よ、もう織物などどうでもいい。ただもう一度会えないものか・・・」
そんな事を考えておじいさんが深いため息をついていると、戸をたたく音が。
おじいさんが急いで戸を開けるとそこには紛れもない、あの時の娘が立っていました。
「あ・ああ・・・・」
おじいさんは感動のあまりうまく声が出ません
「ちょっと!何ボサっとしてんのよ!寒いんだから早く入れなさいよね!  な、何よ。アンタ達みたいなオイボレ残して行ったら悪者みたいじゃない・・・だからもうちょっといてあげてもいいかなって思っただけよ!」
「まぁまぁ、何はともあれめでたいことじゃ、ささ、早くお入りなさい。おじいさんもいつまでもつっ立ってないで。」
おばあさんが2人に家に入るように促します。
それから鶴は機を織る事はありませんでしたが、3人は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。


めでたくねーよwwwおしまい。*1

*1:書き終わった後ちゃんと調べたら、鶴のことを覗くって言い出したのはおばあさんの方らしいです。つーかそれどころか途中までおじいさん1人暮らしのとこに鶴が来る話だと思ってました。